こんにちは、事業開発室の里中裕輔です。
本記事では、Engineers GUILDのご紹介と、その5回目のイベントであった Engineers GUILD Vol5 「実装から考えるAIエージェント設計勉強会 ~ メモリ設計とエージェント連携プロトコルの実践 ~」 についてレポートします。
Engineers GUILDとは
Engineers GUILD(エンジニアズ・ギルド)は「エンジニアの、エンジニアによる、エンジニアのためのギルド」を掲げる、分野横断型の技術コミュニティです。現場で活躍するエンジニア同士が、副業や越境活動を通じて学び合い、つながり、共創できる場を目指します。
https://engineersguild.peatix.com/
その第5回目として、2026年02月18日(水)にLayerX株式会社と合同で、AIエージェントに関する勉強会を開催しました。

生成AIの実務活用が一気に進む中、「プロダクトにAIエージェントをどう組み込むか」に悩む声が増えています。Deep Researchやコーディングエージェントなど、業務でAIエージェントを使うことは身近になりましたが、自社プロダクトの機能としてエージェントを組み込み、ユーザー価値につなげるとなると、一気に難易度が上がります。
今回の勉強会は、LayerXおよび電通総研のエンジニアが、AIエージェントを実務・プロダクトに組み込む際の設計・実装の観点を話し、参加者の方々と活発に議論できた会になりました。

勉強会の内容としては以下のとおりです。
・LayerX『澁井雄介』さん: 「Agent Memoryについて」
・電通総研『袴田時生』さん: 「Agent Payments Protocolで実装するAIエージェント間の取引」
・懇親会
Agent Memoryについて

澁井さんからは、AIエージェントのメモリに関する講演があり、プロダクトにエージェントを組み込むにあたって、ステートフルな機能を提供するためのお話がありました。
皆さんは、生成AIやLLM、AIエージェントと聞くと、どういったサービスを思い浮かべるでしょうか。
おそらく、多くの方は ChatGPT や Gemini など、ブラウザのチャットUIで会話をするサービスや、Claude CodeやCodexのように、コーディングを進めるサービスを想像する方がほとんどではないでしょうか。
2026年2月時点において、これらのサービスの多くにはメモリ機能が搭載されています。
そのため、会話においては過去のやり取りを参照しながら、文脈に沿った文章を提供できていますし、コーディングにおいても、プロジェクト全体のコンテキストを理解したうえで、より適切なコードを出力できています。
一方、自社のプロダクトに生成AIやLLM、AIエージェントを組み込む場合、大手のクラウドが提供しているマネージドなAPIを活用することがほとんどですが、これらのAPIはステートレスな設計になっていることが多く、うまくコンテキストを与えないと、良い出力結果をユーザに提供することが難しくなります。
この課題に対応するため、プロダクト開発者は自分たちでメモリ機能を実装する必要があります。
澁井さんから、「MAGMA」「SimpleMem」「TAME」という3つのアプローチが紹介されました。
発表スライドはこちらで公開されているので、興味のある方はご覧ください。
https://speakerdeck.com/shibuiwilliam/aiezientonomemorinituite
Agent Payments Protocol

袴田さんからは、Agent Payments Protocolなどを活用したAIエージェント間の取引について、講演がありました。
昨今、Agentic Commerceという言葉が注目されており、AIエージェントを介したショッピングが今後さらに普及していくと予想されています。一般的には下記のようなシナリオが語られます。
「新しく園芸を趣味として始めたAさん、ベランダでトマトを育て始めましたが、途中で生育不良になってしまいました。困ったAさんはスマートフォンでトマトの様子の写真を撮り、AIエージェントに助けを求めます。AIエージェントからは、『土のpHの値がトマトにあっていないかもしれません。この肥料を与えてみませんか?』との助言が。Aさんはその後もAIエージェントを会話進め、AIエージェントが提示した商品の購入ボタンを押し、肥料を購入しました。」
このように、検索エンジンで検索したり、ECサイトで商品を探したりする手間をかけることなく、チャットUI上でショッピングが完結するケースが増えていくことが予想されています。
これらの実現に向けて、技術面では Agent Payments Protocol などの策定が進んでいます。
袴田さんからは、Agent Payments Protocolの解説があり、実際にエージェント同士でウェブショッピングをするデモなどの紹介がありました。
発表スライドはこちらで公開されているので、興味のある方はご覧ください。
https://speakerdeck.com/tokio007/agent-payments-protocoldeshi-zhuang-suruaiezientojian-qu-yin
懇親会
懇親会も多くの方に残っていただき、発表内容に関する質疑や広くAIについてのディスカッションができました。
意外だったのは、参加者の方が多様だったことで、日ごろAIエージェントの開発を行っている方はもちろん、AIの導入を検討しているマネジメント層の方や、デザイナーの方、決済領域で企画を行っている方など、幅広い職種や立場の方々に集まっていただけました。
私自身としても、多様な視点で会話することができ、有意義な懇親会だったと感じております。
まとめ
今回は、Engineers GUILDのご紹介と、その5回目のイベントであった 「実装から考えるAIエージェント設計勉強会 ~ メモリ設計とエージェント連携プロトコルの実践 ~」 についてレポートしました。
私が勉強会を通じて感じたのは、2026年も、生成AIやLLM、AIエージェントに関する技術的な変化は続きそうだという点です。そんな状況の中で、自社プロダクトの機能に生成AIやLLM、AIエージェントを組み込み、継続的にユーザーへ価値を届けることができるように先端技術の情報収集を続けていこうと強く思えました。
LayerXと電通総研は、引き続きこのような勉強会を開催する予定ですので、興味ある方はぜひご参加ください。
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電通総研 キャリア採用サイト執筆:@satonaka.yusuke
レビュー:@handa.kenta
(Shodoで執筆されました)



