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Rust開発環境を更新した後、古いバージョンに戻す方法

みなさんこんにちは、電通国際情報サービス(ISID)Xイノベーション本部ソフトウェアデザインセンターの佐藤太一です。

最近は少しずつRustにさわっているので、コンパイラなどのツールチェインを更新する方法と、それを元に戻す方法を併せて紹介します。

構築済みの開発環境

私の開発環境はMicrosoftが提供するセットアップ手順にそって構築してあります。

記事執筆時点でインストールしてあるrustupは1.24.3です。

Rustツールチェインを更新する方法

まずは、ツールチェインを最新の安定版に更新するコマンドを紹介しましょう。

rustup update stable

このコマンドを実行すると以下のようにログが出力されます。

Rust標準のタスクランナーであるcargoやコンパイラであるrustc、標準ライブラリであるrust-stdがアップデートされています。 この実行では、記事執筆時における最新の安定版である1.59.0がインストールされていますね。

バージョンの確認

rustcのバージョンを確認してみましょう。

rustc --version

rustcのバージョンが1.59.0になっています。バージョンアップは成功です。

Rustツールチェインを元に戻す方法

次は、ツールチェンを元に戻す方法を紹介しましょう。

まず、以下のコマンドを実行してインストール済みのツールチェインの一覧を確認します。

rustup toolchain list

筆者の環境では、一つ前のバージョンと最新の安定版をインストールしてあるので以下のように出力されます。

stable-x86_64-pc-windows-msvcの後ろに(default)と表示されていることから、現在利用中のツールチェインが最新の安定版を使っていることが分かります。

それでは、インストール済みの古いバージョンにツールチェインを戻してみましょう。

rustup default 1.58.1-x86_64-pc-windows-msvc

rustup default コマンドの引数として、先ほどのツールチェイン一覧から読み取れる古いバージョンを指定します。

古いバージョンが使われるように切り替わりましたね。最後にインストール済みのツールチェインをもう一度一覧してみましょう。

古いバージョンのツールチェインを使うようになりましたね。

バージョンの確認

本当に古いバージョンへ戻せているか、rustcのバージョンを確認してみましょう。

rustc --version

rustcのバージョンが1.58.1になっていますので、古いものへ戻せています。

まとめ

今回は、ツールチェインを更新する方法とそれを元に戻す方法を説明しました。

rustupコマンドの詳細情報が知りたいならThe rustup bookを確認してください。

執筆:@sato.taichi、レビュー:@yamashita.tsuyoshiShodoで執筆されました