電通国際情報サービス、クロスイノベーション本部、オープンイノベーションラボの比嘉康雄です。 今回は、ブロックチェーンに関する先週のニュースをまとめます。
Ethereum以外のブロックチェーンを使う動きが活発化
これまでNFTといえばEthereumでした。しかし、スループットの低さ、手数料(ガス代)の高さがネックとなりEthereum以外のブロックチェーンを使う動きが活発化しています。
Dapper LabsのFlowブロックチェーン活用、ミクシィとDAZNがスポーツ特化型NFTマーケットプレイスを今春提供開始 Flowは、NBA Top Shotでも使われているブロックチェーンです。
ゲーム特化ブロックチェーン「Oasys」発表、設立メンバーにバンダイナムコやセガも Oasysで面白いのは、レイヤー2をプライベートチェーンにして、手数料(ガス代)を無料にしているところですね。
Polygonがプライベートトークンセールを実施、ソフトバンクなどから約520億円を調達 PolygonはEthereum上のレイヤー2なので、Ethereum以外のブロックチェーンといって良いのか微妙なところですが、Ethereumのネックを解決する動きとしては一緒ですね。
クリエーター/ファンエコノミーとDAO
クリエーターの資金調達の手段として、これまでもNFTが利用されてきましたが、投機的な側面が強いものでした。 しかし、これからはNFTの購入者であるファンを大切にしていく流れが生まれています。
こうしたクリエーターとファンを結びつける組織として、DAO(Decentralized Autonomous Organization )を活用する動きが広まっています。 DAOとは分散型で自律的に機能する組織のことです。従来の組織では、中央に意思決定をする組織/人がいて、その決定に従い組織が運営されていました。これに対してDAOでは、ルールに基づいて活動を行い、中央の組織がなくても自動化された運営ができます。
クリエーター/ファンエコノミーがどのようにDAOを利用しているかというと、ファンは、ファンクラブの会員証に当たるNFTを購入します。このNFTがあれば、DAOに所属できます。 DAOに所属していると、クリエーターのVlog/写真/未公開の曲など、そのDAOに所属していなければ見られないコンテンツを見ることができます。クリエーターとファンが直接チャットできるようにしているDAOもあります。
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YouTubeがNFTやライブショッピングなどクリエイターツールを拡充へ、TikTokやInstagramに対抗 YouTubeは、まだDAOは活用していませんがそうなっていくんじゃないかと予想します。
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執筆:@higa、レビュー:@sato.taichi (Shodoで執筆されました)