電通総研 テックブログ

電通総研が運営する技術ブログ

IT企業に勤める新卒2年目が簿記1級を取得してみた

グループ経営ソリューション事業部社員の水上です(24年4月から3年目になりました!)。昨年、日商簿記1級を受験し合格することができました。この記事では、ITコンサルタントとして働く私が簿記1級を受験した経緯や学習方法、資格取得して良かったこと・期待外れだったことをご紹介します。

<受験した経緯>
▶仕事内容のご紹介
まずは私の仕事内容について、簡単にご紹介します。
私が所属するグループ経営コンサルティング第1ユニット(GMC1ユニット)は、STRAVISという連結会計ソリューションを扱う部署です。私はその中で、STRAVISのコンサルタントとして、システムの導入PJやセールスに携わっています。導入PJでは経理部のお客様とご相談しながら要件を決定したり、セールスではシステム導入を通じて経理部の連結決算業務がどのように効率化されるのかをご説明したりします。そのため、主に経理部のお客様と関わることが多い業務です。
詳細はこちらの記事 新卒3年目社員の働き方紹介(GMS事業部)にありますので、よろしければご覧ください!

▶受験を決意したきっかけ
簿記1級を決意したきっかけは、経理部のお客様の話す内容を正しく理解できるようになりたいと考えたことです。配属後はじめてアサインされたPJでは、お客様の説明内容(主に経理業務について )をなかなか理解できず、議事録作成にかなり時間がかかってしまっていました。
そこで、残業がまだ少ない1-2年目の内に、当時の自分からすればちょっとハイレベルな簿記1級試験にチャレンジしてみよう!と考えました。

日商簿記1級合格への道のり>
簿記1級に挑戦するぞ!と決意したのが2022年12月、試験に合格したのが2023年11月(合格発表は2024年1月)でした。受験期間が約1年間と長期のため、時期により取り組んでいた内容が異なります。

▶試験結果
2023年6月   164回試験:38点(不合格)
2023年11月 165回試験:88点(合格)
※ボーダー:70点

▶学習記録
2023年1月〜2023年11月
1月  2級復習
2月-5月  テキスト読込&確認問題挑戦
5月-6月  過去問演習
7月    休憩 会計本を読む等のみ
8月-11月 問題演習※
※基礎から過去問レベルまで満遍なく、商会:工原を6:4程度でこなす。

▶学習時に取り組んで良かったこと
①勉強時間の記録・公表 (8月以降)
6月試験の結果を受けて、さすがにまずいと思い勉強時間の記録を始めました。
今まで「勉強は量より質、理解してるかどうかが大切」と思って重要視していなかったのですが、すごく効果的でした。社会人はそもそも勉強時間をなかなか確保できていないことが多いので、まずはそれを可視化するのがオススメです。
私は、記録を始めてから「そもそも勉強時間を確保できていない」ことに気が付いたので、自習室を契約して土日は必ず行くようにしていました。


使用アプリ:YPT
勉強時間を記録して統計を確認できます。任意のグループに所属すると、メンバーの学習状況も分かります。「この人めっちゃ勉強してる、私も頑張らなきゃ!」と勝手にライバル認定して勉強していました。

②読書
勉強する気持ちが起きなかったときは、会計本を読む等をして勉強から逃げていました。現実逃避のつもりでしたが、会計の基礎の部分への理解度がぐっと高まったのでとても良かったです。資格勉強では「どう点を取るか」についつい意識がいきがちですが、時間がある時にはそもそもなぜそのような決まりになっているのか?を本でじっくり勉強するのも、土台作りには有益だと思います!


↑おすすめの本です!

<業務への影響>
簿記1級の勉強を通じて、「システムで何を実現するのか?」のゴール部分をよく理解できたことで、システムの機能への理解が深まりました。それによって、システムのデモンストレーションを実施する際にも、データを取捨選択したり自分で考えて入れたりすることもできるようになりました。また、当初の目的であった「お客様の話をちゃんと理解できるようになりたい」についても、期待する成果が得られたと感じています。例えばセールスでも、「お客様からの質問を聞き、求める情報を理解して説明する」という一連の流れをスムーズに行えるようになってきました。

簿記1級を勉強しても期待外れだったこともありました。簿記1級取得によりシステムのほとんどを理解できるのではないかと期待していましたが、そんなことはなかったです。例えば「このデータは小数点以下〇桁で持っている」「処理Aと処理Bは必ずA→Bの順に処理が走る」など、保持するデータ種類や処理ロジックなどのシステム理解はまだまだ不足していると感じています。またお客様の話を理解することにおいても、学習簿記と実務とでは異なる点も多いためまだまだ勉強していくべきことが多いです。

ただ、それらは学習簿記で学んだ土台があれば隙間を埋めていくようにインプットしていけば良い事項であり、また土台があることでインプット効率も上がるのではないかとも考えています。総じて、簿記1級取得は今のところ業務に大変役立っています!

<最後に>
この記事では、ITコンサルタントとして働く私の簿記1級受験体験談をご紹介しました。ひとくちにIT技術者といっても、情報系に特化した人はもちろん、会計系に特化した私みたいな人もいるんだ、ということが伝わっていれば幸いです。
就活生の皆さんの中には、情報系専攻ではないけれど電通総研に興味を持ってくださっている方もいらっしゃると思います。入社してから情報系の道を極めるもよし、会計系など独自路線を極めるもよし!いろんな人が楽しく働いている会社です。興味を持ってくださった方は、以下のページをぜひご覧ください。

執筆:@mizukami.koharu、レビュー:@akutsu.masahiro
Shodoで執筆されました