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電通総研IT 大規模基幹システム開発 6年目社員の働き方紹介

始めまして。
電通総研ITに6年間在籍する小椋と申します。
今回は、入社してから今までの業務を振り返りつつ、記事にいたしました。
弊社を知りたいと考えている皆様のお役に立てると幸いです。

経歴

まずは私の今までの経歴を簡単に紹介したいと思います。

  • 2019年3月 大学卒
  • 2019年4月 電通総研ITへ新卒入社
  • 4月~6月末 電通総研グループ研修を受講
  • 7月~9月末 電通総研IT社研修を受講
  • 10月~2020年3月末 現場配属後、現場にてOJT研修を受講
  • 2020年4月~現在 複数社が利用する社内基幹システムの開発案件に従事

上記の通り、入社後の研修以降、ずっと1つの大型案件に従事してきました。
入社当時は社会人一年目であるため、数多くの不安がありましたが充実した研修と頼れる上司・先輩社員の助けもあり、
6年目社員として成長し続けてこれたと自負しております。

業務内容(参画している開発案件)

複数社が共通で利用する社内基幹システムの開発です。
このプロジェクトは様々な会社が利用する事を想定しているため、いくつかのフェーズを設け段階的に開発を進めてきました。
執筆時点(2024/9)で、既に数社にてシステム利用が開始されているため保守を担当しつつ、その他の会社への導入に向けた作業を進めております。

このプロジェクトの難しいところはまさに”複数の会社が利用する社内基幹システム”であることです。
今までは各社がそれぞれ独自の社内基幹システムを利用してきましたが、それらを共通のシステム利用に切り替えるため、
各社のニーズを取り入れつつ、統一的なシステムを構築していく必要があります。
そのため、各会社・各部署の方々との密なコミュニケーションが必要不可欠でした。

そのコミュニケーションは各社展開を実施している現在も続いており、不足している機能を補う追加開発も行っております。

開発業務に関して

前述した通り、本システムは複数のフェーズを設けた上で開発を進めてまいりました。
各フェーズの内容は以下のとおりとなります。

  • フェーズ1:リリースターゲットを数社に絞り開発を実施。
  • フェーズ2-3:フェーズ1で発生した問題点を解決しつつシステムを新たに構築し、
    フェーズ1でターゲットとした会社に公開。保守を行いつつその他の各社へ展開。

現在はフェーズ2-3の"その他の各社へ展開"する作業が続いている状況です。
この案件の開発には特徴がいくつかありますが、Vue、TypeScript、SpringBootを利用した案件である事が特徴の一つとして挙げられます。
特にVueは数年前からJavaScriptフレームワークとして様々な案件で利用されることが増えました。
Vueを利用する利点として挙げられる点は以下のようなものがあります。

  • 画面表示されているデータのリアルタイム更新に優れ、ユーザの操作に応じたUI表現が可能。
  • 開発者の目線から見てもオブジェクト指向に基づいた設計が容易で、コンポーネント(部品)を作成する事でスムーズな開発が可能。 
    (興味がわいた方がいらっしゃいましたら、Vueに関して是非調べてみてください!)

他の特徴としましては、オフショア開発を実施していることも挙げられます。
そのため、上流の工程である設計工程をメインに業務を行い、プロジェクト進捗に関わる様々な経験を積むことが可能です。
デメリットとして、コーディング作業をオフショア側に委託しているため、技術的なスキルの向上機会が少ない事が挙げられます。
ただし、実装をオフショア側へ効率的に依頼する事で、「コードレビューの時間を多くする」・「自習の時間を作る」時間を増やし技術力の向上を図る事が可能です。

では効率的な依頼を実施するには、どのようにしていけば良いでしょうか。
私がこれまでの経験で特に重要視しているのは以下の2点です。

  1. 正確な情報を伝えること
  2. 日本側の役割・オフショア側の役割を明確にすること

"正確な情報を伝えること"のために、正確な文章で記載する事も重要です。
今回のオフショア開発ではやり取りを行う際に日本語でコミュニケーションをとる事が出来たため、
言語の壁はあまり感じることなく作業することができました。
ですが、正確な日本語で正確な情報を伝えることをより意識しなければならない現場でもありました。
不正確な文章はそのまま実装側との認識齟齬を生んでしまうためです。
これは日本国内で設計・実装を行う際でも注意しなければならない基本スキルですが、本開発案件ではより注意が必要だったため、その重要性を実感しました。
※"正確な文章の作成"に関してはAIに文章校正を実施してもらうなど様々な手段が出てきましたので、
これらのツールを活用し、作業の効率化を図っていきたいと思っております。

"日本側の役割・オフショア側の役割を明確にすること"はこの先PMなどを目指すためにも
必要な能力であると感じております。
どの業種でも当てはまる事ではありますが、仕事をチームで進めていくと、
各個人間には必ずといってもいいほど摩擦が発生してしまうものです。
お互いの役割を明確にしながら、円滑にプロジェクトを遂行する事は
この摩擦の発生を抑えるために不可欠な要素であると言えます。
また、発生した問題をチームで協力して解決していくことも大切です。
オフショアとのコミュニケーションは上記のような基本ではあれど重要な要素は何なのかを私に経験させてくれました。

その他の働き方に関して

私が参画したプロジェクトは年単位での開発期間を要する大規模なプロジェクトです。
そのため、コロナ渦の影響も大きく受けた案件となります。

その最たるものがリモートワークの導入でした。
リモートワークの導入に伴い、大きく変化したのがコミュニケーションの在り方です。
例えばTeamsを利用した「ビデオ会議」や「チャットベース」での作業進行が挙げられます。
この方法での作業進行は、相談相手の作業状況が分かり辛く、相互理解を深める上で課題が発生しました。
しかし、徐々に適応し、効率的な情報共有やコミュニケーション方法を各々が習得する事で解決しました。
私の場合、相手がどんな作業を今持っているのかを適宜把握する力が特に伸びたと感じております。
この力は現場での幅広い視野を持つことにもつながり、チームメンバー間の円滑なコミュニケーションを
とるための力として、今後も大いに役立つものだと感じております。

最後に

今回は私が従事する案件の内容や現在の働き方等に関してご紹介いたしました。
多くの事を書かせていただきましたが、結論として私が本記事で最もお伝えしたかった事は"コミュニケーションの重要性"であり、弊社ではそれらコミュニケーションスキルを学ぶ機会があるという事です。

今回記事にいたしました内容はもちろん一例です。
他の方(後輩・同期・先輩)はそれぞれ異なる事を多く経験し、それによって重要視している内容が異なる方ももちろんいらっしゃいます。
そのため、私以外にも同様に弊社の働き方などを記事にしている方もいらっしゃいますので、お時間があればそちらもぜひご覧ください!

以上、この記事が読んでくださった皆様の不安解消などの一助となれば幸いです。

採用ページ

執筆:@ogura.ren、レビュー:@yamada.y
Shodoで執筆されました