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Claude 3.5 SonnetがAWS東京リージョンのBedrockで利用可能に

はじめに

電通総研 X(クロス)イノベーション本部 の三浦です。

2024年8月6日、AWS Bedrockを通じてClaude 3.5 SonnetとClaude 3 Haikuが東京リージョンで利用可能になりました。
これを機に「Amazon Bedrock」の試用をしてみました。

Amazon Bedrockとは

Amazon Bedrockは、AWSが提供する生成AIサービスプラットフォームです。様々なAIモデルをAPI経由で、サーバーレスに利用できます。
トークン単位の課金となるため試用レベルなら非常に安く、学習環境や、検証環境でも試しやすいコスト感となっています。

参考までに2024/08/15時点の費用を転記します。最新情報は、AWSのページからご確認ください。Claude 3.5 Sonnetについては、US、日本で費用差はないようです。

Amazon Bedrockのより詳しい情報については、下記を参照するのがよいかと思います。

Amazon Bedrock Overview 【Amazon Bedrock Series #01】【AWS Black Belt】

Claude 3.5 Sonnetの特徴

Claude 3.5 Sonnetは、Anthropic社が開発した最新のAI言語モデルです。以下の特徴があります:

  1. 高い日本語性能:OpenAI社のGPT-4シリーズよりも日本語性能が高いと評価
  2. コストパフォーマンス:Claude 3 Opusよりも賢いとされつつも、価格は5分の1

バージニア北部で試用する

Claude 3.5 SonnetがAWS東京リージョンで利用可能になったことは、日本のユーザーにとって朗報です。
しかし海外リージョン特に米国のリージョンでは最新のAIモデルや機能がいち早く提供されることが多いです。
また、某クラウドサービスでは、最新モデルのGPT-4o miniが海外リージョンでのみ利用可能となっており、かつ、旧来使われていたモデルが廃止される、といった問題も起きています。
したがって、明確な制約(金融系の規制、個人情報に関わるような要件)がない限り、最新モデルの恩恵を受けるために海外リージョンの利用も検討した方がいいと考えているため、東京リリースを無視して今回はバージニア北部で試用します。

モデル有効化

AWSマネジメントコンソールからAmazon Bedrockの管理画面に移動し、「モデルアクセス」より各モデルの利用申請が可能です。

数分程度の待機でアクセスが付与されました。
(なお、プライベートではCommand R+も愛用しているため有効化しております。Claude 3.5 Sonnet
とは、別軸の大きなメリットがある素敵なモデルです。)

マネジメントコンソールから使う


こんな感じでさらっと試用できます。
なお、OpenAI 版の ChatGPT 等でよく用いる生成 AI サービスにネットを検索させて最新情報を踏まえながら文章を作成することはできません。


しかし、リーチが容易なAWS環境で高性能なClaude 3.5 Sonnetにアクセスできることは大きな意味があると考えています。また、ある程度の設定は必要ですが、下記のようなナレッジベースという仕組みもあり特定の知識領域に限定する場合簡易にRAG対応が可能そうです。

まとめ

ということで、OpenAIやClaudeの使用のためには稟議申請が必要な組織もあるかと思いますが、既存のAWS環境でも手軽に最新の生成AIを試せるというご紹介でした。

私たちは一緒に働いてくれる仲間を募集しています!

クラウドアーキテクト

執筆:@miura.toshihiko、レビュー:寺山 輝 (@terayama.akira)
Shodoで執筆されました