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自社製会計システムの保守に携わる新卒2年目社員の働き方

皆さんこんにちは。グループ経営ソリューション事業部グループ経営コンサルティング第2ユニット一般会計コンサルティング部第2グループ(FAC2部)に所属している小林です。
FAC2部では自社製品である「CiX (サイクロス)」という会計システムパッケージの新規開発・導入・保守を行っており、私は主にその保守業務を担当しています。
この記事ではISIDに興味をお持ちの就活生の方々向けに私がISIDに入社して初めて担当した業務から学んだことについて、自身の振り返りの意味も込めてご紹介したいと思います。
あと、Ci
Xに関してはこちらも参考にしてみてください!

自己紹介

まずは自己紹介いたします。

私は2022年に新卒入社し、半年の研修を経て、現在は2年目の勤務になります。
大学では院まで進学し、放射線系の研究をしていました。
そのままの進路でいくのならば、メーカー勤務や原子力関係の企業に就職するのが王道でした。
物理という学問は好きでしたし、研究室も自分で望んで所属しましたが、大学4年間で勉強した物理の理論を、研究室で応用することは少なく、愚直に地味な実験を繰り返す成果の見えない生活が率直に自分には合っていませんでした。そんな時にHP係を担当しまして、学べば学ぶほど、スキルが身に付くのを感じ、研究室のHPを管理したり、学会のHPを作成することが楽しかったのを覚えています。

ささいな理由ではありましたが、本当に自分のやりたいことって何だろうと考えた時に気づいたらIT業界を志すようになっていました。就活では上手くいかないことだらけでしたが、自分の率直な思いを面白いと聞いてくれたのがISIDで、IT経験が特にない私でも希望していた開発の部署に配属させてくれました。
そして現在、私は自社製品の保守業務からスタートしています。
配属されてから一年も経過はしていませんが、業務はかなり幅広いです。
今回はそれについて広く浅く紹介いたします。

保守の仕事内容について

保守業務のおおまかな流れは製品のリリース後、まず、お客様が製品を使用していて何かしらお問い合わせが生じた際にその旨を保守窓口が受け取り、保守チームに対応を要求します。そしてその後、保守チームは再現調査や原因究明を行って不具合かどうかを判断し、必要があれば設計を変更したり、中身の実装を修正したりして仕様変更対応を行い、テストをします。
以下では私が携わった範囲で担当した業務プロセスを私自身の所感も含めて説明します。

1.原因調査

トラブルシューティングの入り口になるプロセスです。起こってしまったトラブルに対して何が原因だったのか監査ログやシステムログなどを通して原因を探ります。
このプロセスはいざやってみるとどの工程の中でも直感とスキル、判断力が必要で、これを即座にできる人は保守としての力が特に強い人なのだと個人的に思っています。

2.設計

もし、仕様変更が必要な場合、設計を修正することがあります。欠陥修正に該当する設計書の内容を読み込んで画面定義やロジックなどどこを修正すべきなのか判断し、修正します。特にロジックが難しく、簿記の知識も絡む箇所もあるので、何度見返しても不明な部分に関しては先輩社員に聞きながら進めていました。

3.実装

上記の設計修正が完了したあと、その設計に基づいて実際に内部の実装も変更します。
実装で用いる技術要素は以下です。

  • バックエンド技術(Java, Spring Boot, Thymeleaf, PostgreSQL等)
  • フロントエンド技術(HTML5、TypeScript、Vue.js 等)

業務は新卒の研修で学んだことが直接生きており、改めて研修の大切さを実感しました。

4.テスト

実装が完了した後はテストを行い、機能に問題がないか不具合チェックをします。直接変更してはいなくともその変更の影響を受けたところに対してバグが出てしまうこともあるため、機能のテストだけでなく、その周辺に関してもテストをします。配属直後はこのプロセスから携わり、Ci*Xがどういう機能を有しているのか学びながらこれらのテストを行っていました。

5.その他

上記以外にもSQLを更新したり、サーバーの管理者としての業務もあります。
SQLにはデータを定義するDDLやデータを操作するDMLなど種類がありますが、フォルダごとに配置され、一括してリポジトリにまとめられています。
私はGitを使用してチームメンバーが編集や新規作成したSQLを更新しています。Gitの勉強にもなりますし、SQLを取り込む際にエラーになることは多々あるので、SQLの内容について考える機会も多いです。
また、Ci*Xのテスト環境はAWSで運用しており、アプリケーションが動作している環境はAmazon EC2を使っています。チーム内から依頼されたサーバーの容量拡張や棚卸、新規作成、複製などの業務を担当しています。また、手動で行っていたこれらの業務も今はAWS CDK と GitHub Actionsを用いてソースコードから自動で行えるように取り組んでいます。
AWSは未経験でしたが、触ってみると楽しいことも多く、AWS Certified Cloud Practitioner という初級の資格を取りつつ、もっと知識を深めて業務に応用できたらいいなと思っています。

一日の流れ

毎朝、Jiraのチケットの進捗状況を確認します。
朝会終了後はチケットの作業に取り組むことが多いです。
隔週で勉強会があったり、毎週、一般会計コンサルティング部の方たちと雑談するような時間もあります。
配属当初は不明点を上司に相談できるような夕会の時間も設けてもらっていました。

FAC2部(保守業務)での働き方の特徴

配属前、開発は設計や実装などある程度の期間を設定し、段階を踏みながら業務を進めていくイメージを持っていましたが、保守業務の特徴は多種多様な角度から不具合の対処やテストを求められることが多く、内容の異なるチケットを抱えていることはよくあることなので、その点において配属直後から幅広い業務に携われていると感じています。
チケットも自分で選択しながら進められますし、先輩社員との1on1で業務やそれ以外に困っていることなどを適宜聞いてくれる場もありますので裁量を持って仕事させてもらえる環境だなと日々感じています。
また、基本的にテレワークがメインになります。出社する必要がないので、そういう点で気楽さを感じています。ただ、テレワークにおけるコミュニケーションはテキストやメールが主となるため、個人の文章力や読解力の差で情報伝達内容の認識に差異や時差が生じてしまったり、情報収集が必要最低限になることが多いなど、難しさも感じています。会議を設定して、あらかじめ質問をまとめ、限られた時間で情報収集する力が求められるなと日々感じています。

最後に

今回は、Ci*Xシリーズの保守業務の内容とその仕事や働き方の特徴についてお伝えしました。
テクニカルな話題が多い中で、少し異色なブログではありましたが、いかがでしたか?
保守業務は様々な角度から問題点が切り込まれるので大変な思いをすることもたくさんありますが、その分、身につくスキルは多いと思います。
これを見てくださっている就活生のみなさんとも共に仕事ができたらなと思います!
ありがとうございました!
www.isid.co.jp

執筆:@kobayashi.shun、レビュー:Ishizawa Kento (@kent)
Shodoで執筆されました