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新卒3年目社員の働き方紹介(GMS事業部)

こんにちは、グループ経営ソリューション(GMS)事業部 グループ経営コンサルティング第2ユニット 一般会計コンサルティング部 第2グループ、3年目の塚本です。
普段は会計ソリューションである Ci*Xシリーズの新規開発を担当しています。
※ Ci*Xシリーズの導入に関して気になる方は川島さんの以下の記事を参考にしてください。
SIerで自社製品導入をする新卒5年目(※IT経験なし)の働き方と今感じること~ちょこっと就活の話も添えて~

本記事では、業務内容や 1 週間の過ごし方など、私の主な働き方についてざっくりとご紹介します。
IT 企業への就職を検討されている学生の方や、ISID にご興味をお持ちの方の参考になれば幸いです。

目次

自己紹介

私は工学部電気電子系学科出身で、4年間物理学を学んでいました。私の学部では通常であればそのまま院に進学し、メーカーや電気関係の企業に就職することがほとんどです。しかし、院には進学せず学部卒で2021 年に新卒入社しました。入社後に半年間の研修を経て、グループ経営ソリューション事業部に配属されました。

私が院に進学せず、IT企業を目指すことになったきっかけは2つあります。
1つ目は私が所属していた学部では毎年95%以上が院に進学しているという理由から、院に進学するのは当たり前という流れがあり、"〇〇の研究がしたい"というモチベーションの人がほとんどいなかったことです。モチベーション高く仕事をしている企業に就職した方が自己成長に繋がるのではないかと考えました。
2つ目はアルバイト先の塾で、生徒の点数ランキング作成の仕事を手書きという原始的な方法からエクセルの関数などを使って自動化したことにやりがいを感じたことです。

また、大学進学時に経済学部や経営学部に進学するか迷っていたこともありもともと会計には興味があったので、グループ経営ソリューション事業部に希望して希望通り配属されています。

自己紹介はこれくらいにして、これから私が所属する第2グループの業務のうち 新規開発 を中心にお話しします。

仕事内容

私が所属する一般会計コンサルティング部では自社パッケージの会計システムである Ci*Xシリーズ の導入・新規開発・保守を行っています。
その中でも第2グループでは新規開発・運用・保守を行っていて、私は主に新規開発に携わりました。

新規開発の作業工程

私のプロジェクトでは、新規開発の作業工程をざっくり分けると以下の8工程です。
このプロジェクトではそれぞれの工程(赤い箱:私が経験した工程)でどのようなことを行ったかを配属から2年の範囲内で説明します。
※私が経験した内容のみに絞って説明しているので各工程で他に必要なことがあることに注意してください。

要件定義

要件定義では、ユーザーの要求をシステムで実現することを目的に、どのような機能を開発すれば要求を満たすことができるのかを考えるフェーズです。そして、洗い出された要件を要件定義書に文書化します。
メッセージ入力機能を例に挙げると、入力したメッセージをコピー、削除、送信取消、転送できる必要があるかなどを考えます。また、その領域に関して書籍やインターネットで調査し、それでもわからない論点などはその領域に詳しい方に質問をしました。

設計

設計は、要件定義書に記載された要件を満たすように機能を細かく考えるフェーズです。
具体的には、システムを動かす際に矛盾が生じないように、ユーザーがどのように機能を使うか(ユースケース定義)、画面構成はどうするか、計算ロジックはどうするかなどを考えて以下の資料に記載します。

  • ユースケース定義書(ユーザー目線でできることをまとめた資料)
  • ドメインモデル図(概念クラスの関係性の図をまとめた資料)
  • 概念クラス(概念とその属性をまとめた資料)
  • 画面定義書(画面のイメージや制御についてまとめた資料)
  • ロジック定義書(複雑な処理の仕組みについてまとめた資料)
  • 結合テスト仕様書(結合テストに使用するテストケースをまとめた資料)

実装・単体テスト

実装・単体テストは、設計書の設計内容を満たすように実際にコーディングし、設計書通りに動作するか確認するフェーズです。
実装で用いる技術要素は以下です。

  • バックエンド技術(Java, Spring Boot, Thymeleaf, PostgreSQL等)
  • フロントエンド技術(HTML5、TypeScript、Vue.js 等)

結合テスト

結合テストは、設計で作成した結合テスト仕様書に記載されたテストケースに従ってシステムが正しく動作しているかを検証するフェーズです。正しく動いていない場合や、設計書・結合テスト仕様書が間違っている場合は欠陥として報告します。

製品化

製品化ではユーザーがシステムの操作で分からないときに閲覧できるマニュアルを作成します。

  • マニュアル作成

配属後からこれまでの流れ

配属後半年は簡単なタスクで製品のキャッチアップや技術のレベルアップを進め、結合テストを経験しました。その後、1年くらいで要件定義から実装・単体テストまでを経験することが出来ました。

業務の種類にもよりますが、まだマネジメント業務がないためMTGは比較的少なく作業がメインです。また、品質の高い実装力をつけるため、隔週で勉強会に参加して自己研鑽しています。

2年間働いてみて

配属から約1年半はテレワークメインでした。メンバーと直接的なコミュニケーションを取る機会がかなり少なかったため、質問しづらい関係性で業務に詰まったときは少し辛い環境でした。しかし、半年くらい前から出社日を合わせてプロジェクトメンバーと直接コミュニケーションを取ったことでリモートワークでも以前より質問がしやすい環境になり、今はかなりいい環境で働けていると思います。

業務ではシステムの新規開発で要件定義から結合テストまでの工程を経験できたので、同年代の開発者の中ではシステム開発に関して凄く幅広い経験をでき、力がかなりつきました。その経験は多くの知識(会計知識から開発の技術知識など)が必要なため、学習などで補ったりすることが大変ではありました。しかし、たくさん知識が付いたことで配属当初では考えられないほどの自信が付き、自己成長によるやりがいも感じています。また、システム開発では定番かもしれませんが、自分で設計した機能が実装されて実際に動くところを見ることでもやりがいを感じました。

先輩社員から、「この業界は3年間がインプット期間、4年目以降はアウトプットで結果を出す」と言われています。そのおかげて1つ1つのタスクで色々調べたりメモを残したりしてたくさんインプットできています。4年目からのプレッシャーが少しはありますが、それ以上にこの3年間の成長を実感しました。

自分がやりたいことをできる部署に配属してもらい、配属先でもやりたい業務をたくさん任せてもらいました。自分がやりたい・楽しいと思える仕事にたくさん関わることができ、最高のモチベーションで仕事をすることができています。これからもより楽しく仕事をやっていきたいと思っています。

最後に

就活生のみなさんには、やりたいことを明確にしてほしいと思っています。この記事を見て、第2グループでやっていることと自分のやりたいことが一致するかをぜひ考えてみてください。ISIDではやりたいことを発信していると、やらせてもらえることが多い環境だと思うので少しでもやりたいことができそうだと思った方は、ぜひご応募いただければなと思います。
www.isid.co.jp

執筆:@tsukamoto.sou、レビュー:@sato.taichi
Shodoで執筆されました